ぴにゃシネマ跡地

映画やゲームの感想やネタバレを綴るブログ

【映画感想】霊幻道士 ザ・ムービー 空飛ぶドラキュラ・リターンズ

はじめまして

 

皆様はドラキュラをご存知でしょうか

吸血鬼。人間の生き血を啜り、夜に生きる不死者の王。

様々な伝承や民話に伝えられ、魔の者としては最も有名な存在の1つでしょう。

 

ではキョンシーはご存知ですか?

中国の死体妖怪の1つとされ、屍人が長い年月を経ても腐敗することなく、動き回るものを言うのだそうです。

こちらは顔にお札を貼り付け、ピョンピョンと移動するイメージがあるのではないでしょうか?

 

この2つの存在を知っている読者様は1度はこう考えたことがあるでしょう

 

「吸血鬼とキョンシーが1度に登場する夢のような映画が見てみたい」

そんなハヤシカレーのような贅沢な願いを叶えてくれる映画が今回鑑賞したコチラ

 

霊幻道士 ザ・ムービー 空飛ぶドラキュラ・リターンズ」

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既にパッケージから凄まじい霊気を感じる

〈あらすじ〉

ある晩、村の教会で神父は悪霊から身を守るため必死に祈っていた

しかし願いを届かず、イエス像は血の涙を流し、折れた十字架に貫かれ神父は亡くなった

それから20年、すっかり廃墟となった教会を再び開くべくバチカンからやってきたウー神父

 村に住むラム道士は「教会は鬼門だから開くと災いが起こる」と警告をするのだが、神の教えを信じるウー神父達には通用しない

実は教会の地下には20年前に死んだ神父が眠っており、あることからドラキュラとして蘇ってしまうのだった……

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ウー神父(監督)

 

あらすじにキョンシーが登場しないがそこは些細な問題なので気にしないで頂きたい

 

さてこの「霊幻道士」は実はシリーズものであり、本作は8作目にあたる……と思っていたのだが、どうやら日本側が勝手にナンバリングしただけでこれまでの「霊幻道士」シリーズとは直接の関係はないとの事。なんやねん

(登場人物と設定から勝手にシリーズものと判断されたらしいです)

 

TSUTAYAの棚で「霊幻道士」を探した僕は

「ザ・ムービーとあるからコレに違いない」

と意気込んでレンタルしたわけですが第1作目でもなければそもそもシリーズが違うという

 

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ラム道士。主役だが小者。武力による霊の討伐を得意とする

 

ホラーチックアクションコメディーとでもジャンル分けしたくなる本作だったが

個人的には非常に楽しく見ることが出来た

 

・アクションシーンの出来が良い

・ギャグシーンが多く気を張らず見られる

・(良し悪しはともかく)ストーリーは進むので飽きが来ない

 

アクションは実によく出来ていると思う

主役であるラム道士のほか弟子のアシン、シャオエ達もカンフーアクションを披露してくれる

 

この中でも「飽きが来ない」と言うのが個人的に大きくて

村にやってきた教会を追い払うべく奮闘するラム道士と弟子の姑息なイタズラや、

村長が偽キョンシーを率いて行う謎の企みなど

話の根幹に関わるかどうかはともかくとして場面は変わるし90分ほどの映画なので気楽に見ることが出来る

 

 

逆に気になった点としては

・多くの伏線の意味がよく分からない

・ガバガバすぎるドラキュラ戦

・投げっぱなしの後始末

などだろうか

全て笑いどころにも捉えられるので一概に欠点とも言えない

 

弟子のアシンとシャオエが村長の息子の酒蔵でインチキ除霊を行うというシーンが冒頭に10分ほどあるのだが、本筋に全く関係なく見終わってから「アレは何だったんだ?」となったり

村長が偽キョンシーを率いて行っていたことも「アレは何だったんだ?」となったり

神父がドラキュラキョンシーへと変身を果たし腕をクロスさせる事でタイプチェンジをすることも今考えるとよく分からなかったりすることが欠点と言えなくもない

 

全体を通してガバガバであるものの、その場の勢いや笑いを感じながらアクションに感心したりケラケラ笑いながら見る分には充分楽しめる作品と感じられた

 

ラストのウー神父とラム道士が互いの武器をパワーアップさせてライトセイバーと光る十字架でドラキュラキョンシーへと殴りかかるシーンは一見の価値があるので是非見てほしい

 

蒸し暑い夜におススメの笑えるホラーだ

 

(終)